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自己効力感とは?
〜 自己肯定感との違いや自己効力感を高める方法 〜

現代社会は、VUCA※と言われるように環境が目まぐるしく変わり、先が見通しづらい社会となっています。コロナ禍や戦争による混乱、円安も相まっての物価高、コメ不足、また、他国指導者の政策によっても、私たちは様々な影響を受けていますよね。

※VUCA(ブーカ)とは、変動性 (Volatility)、不確実性 (Uncertainty)、複雑性 (Complexity)、曖昧性 (Ambiguity) の頭文字を取った言葉で、将来の予測が困難な状況を表す言葉です。

このような環境の中では、仕事面でも家庭面でも、前例のない難しい課題に直面するケースが増えてきています。そのような課題に直面した時、あなたならどのような認識を持つでしょうか?


「こんなに難しい問題は、自分が上手く対応するのは無理そうだ、、、」

「難しい問題だけど、諦めなければ何とか対応できそうな気がする、、、」

できれば、前者のように最初から諦めるのではなく、後者のように「自分ならできる」というチャレンジする気持ちを持って問題に取り組んでいきたいものです。

実は、この「問題解決や目標を達成するための能力を自分が持っている」と認識することを自己効力感と言います。

本記事では、自己効力感と自己肯定感の違いや、自己効力感を高めるメリット、そして自己効力感を高めていく方法などについて詳しく解説していきますね。

そもそも自己効力感とは?

自分ならできると思える人はどんな人?

さきほど、自己効力感とは「問題解決や目標を達成するための能力を自分が持っていると認識すること」と言いましたが、「自分はこの課題や目標をうまくやり遂げられる」という確信や信念と言ってもいいでしょう。もっと簡単にいえば、「自分ならできる」「きっとうまくいく」と思っている状態のことです。

自己効力感は、スタンフォード大学教授で心理学者のアルバート・バンデューラ博士によって提唱された概念です。英語では「Self-efficacy」と表現されています。

自己効力感が高い人は、困難な課題にも前向きに挑戦し、失敗しても立ち直りが早く、努力を続けて成果を出しやすい傾向があり、

一方、自己効力感が低い場合は、挑戦を避けたり、途中で諦め、結果が出ない状況に陥りやすくなるのです。

このように、私たちが高い自己効力感を持つことには、様々なメリットがあります。

以下では、自己効力感を高めるメリットにどのようなものがあるか、どうすれば自己効力感を高めていけるかなどについて、具体的に紹介していくので、最後まで読んでくださいね。

自己効力感の種類とそれぞれの意味

自己効力感にはどんな種類があるのだろう?

アルバート・バンデューラ博士は、自己効力感を以下の3つに分類しています。

・自己統制的自己効力感

・社会的自己効力感

・学業的自己効力感

それでは、各々について、詳しくみていきましょう。

 

自己統制的自己効力感

自己統制的自己効力感は、「自分の気持ちや行動をうまくコントロールできる」という感覚です。

たとえば、忙しいときでもイライラせず落ち着いて対応したり、甘いものを食べたい衝動を我慢して健康的な食事を選べる力です。

この力が育まれる背景には、幼少期から小さな成功体験を積み重ねたり、計画的に「やろうと決めたことを守る経験」を繰り返したりすることで育ちます。

この力が高い人は、感情に振り回されず、目標に向かってコツコツ行動できるのが特徴です。

逆にこれが低いと、その場の気分や誘惑に負けやすく、計画通りの行動が続かなくなるなど、挫折の繰り返しにつながりやすくなります。

また、一般的に自己効力感という場合は、この自己統制的自己効力感のことを指している場合が多いです。

社会的自己効力感

社会的自己効力感は「人とうまく関わっていける自信」です。

人間関係を築き、維持し、必要に応じて適切なコミュニケーションや協力行動ができるという感覚です。初対面でも自然に話しかけられたり、意見がぶつかっても穏やかに解決できる力が含まれます。

これは、乳児期から児童期において最も発達し、友だちや同僚との良い経験、周囲からの「あなたと話すと安心するね」などといった肯定的な言葉、信頼できる頼れる人の姿を見て学ぶことなどで育まれていきます。
 

この力が高い人は、他者の気持ちに寄り添い、共感することができます。人間関係のトラブルを前向きに解決でき、必要なときには自分から素直に助けを求めることができるのです。

一方でこれが低い人は、人との関わりを避けたり、誤解や孤立を招きやすくなります。

学業的自己効力感

学業的自己効力感は「勉強や学びに関して、自分ならやれると思える気持ち」です。

テストでの成功経験、先生や家族の励まし、難しい課題を最後までやり切った体験などで強まっていきます。

この力が高い人は、わからないことがあっても諦めずに粘り強く取り組み、失敗しても「次はこうすればいい」と考えられます。そのため成績や知識の向上にもつながりますし、難しいスキルやノウハウを習得する必要がある場面でも自らスケジュールを立てて学んでいくことができるのです。

逆にこの力が低い人は、「どうせ無理」と思って挑戦しなくなり、成長の機会を逃しがちです。

「自己肯定感」と「自己効力感」の違い

自己効力感も自己肯定感も大事

「自己肯定感」と「自己効力感」は似た言葉ですが、それぞれ意味は少し異なっています。

どちらも、あなたにとって、仕事のパフォーマンスや人生の満足度を上げる上で重要な概念です。

自己肯定感は、どんな場面でも「自分は、存在していていい」「自分には、価値がある」と思うことができる "感情" のことです。

たとえば、仕事で失敗しても「自分はダメな人間だ」とは思わず、「今回はうまくいかなかっただけ。次で取り返せばいい。」と受け止められる状態であり、これは、自分の存在そのものを受け入れる “土台” のようなものだと思ってください。

一方、自己効力感は、「自分は、やればできる」という行動面での自信、感覚でしたね。

しいプロジェクトや学びに挑むとき、「自分ならきっとやり遂げられる」と思える感覚なのです。

これは過去の成功体験やその人自身の努力の積み重ねによって育っていきます。

 

つまり、

・自己肯定感は「自分の価値を認める気持ち」

・自己効力感は「特定のことをやり遂げられると思える力」

自己肯定感が高いと、自己効力感も高まりやすく、自己効力感が高いと、自己肯定感も高まりやすくなり、両方あると、失敗しても立ち直りやすく、挑戦するエネルギーも湧いてくるのです。

「自尊心」と「自己効力感」の違い

他にも似た言葉として「自尊心」というものがあります。
ここでは、自尊心と自己効力感の違いについても見ていきましょう。

「自尊心」と「自己効力感」はどちらも自分に関するポジティブな感覚ですが、焦点が異なります。

自尊心は「自分を大切に思い、価値があると感じる気持ち」です。

たとえば、他人に批判されても「自分には良いところがある」と思えるのは、自尊心が保たれている状態であり、これは自分全体に対する評価で、人格や存在そのものを肯定する感覚なのです。

一方、自己効力感は、ここまで見てきたように「特定の課題や状況で、自分はうまくやれる」という自信でした。たとえば、プレゼン前に「準備したからきっと大丈夫」と思えるようなものでした。これは状況やスキルに基づいた行動面の自信なのです。

まとめると、自尊心は「自分を価値ある存在と感じる心」、自己効力感は「特定の行動をうまくできるという確信」と言えるでしょう。

 

ここで、「自己効力感」、「自己肯定感」、「自尊心」について以下にまとめておきます。

項目

自己効力感

自己肯定感

自尊心

定義

特定の課題や状況で「自分はやり遂げられる」と思える感覚

失敗や欠点があっても「自分には価値がある」と感じられる感覚

自分を尊重し、価値ある存在だと信じる気持ち

焦点

行動やスキルへの自信

ありのままの自分

自分の全体的な価値評価

基盤

過去の成功体験や努力の積み重ね

自分を無条件に受け入れる姿勢

自己評価や他者評価のバランス

日常での例

新しい仕事や課題に挑戦するとき「自分ならできる」と思える

失敗しても「私はダメじゃない」と思える

他者に批判されても自分の価値を疑わない

育み方

小さな成功体験を積み重ねる

自分の良い面を認める習慣を持つ

自分の信念や価値観を大切にする

ひとことで言うと

自分の行動への自信

自分の存在の受容

自分の価値への信頼
 

 

自己効力感が高いことによるメリット

自己効力感が高いと自分ならできると思える

自己効力感が高い人は「自分ならできる」と思う一方で、自己効力感が低い人は「自分には無理だろう」「失敗したらどうしよう」というふうに考え、すぐに諦めたり、行動しなくなったりします。

自己効力感を高めることのメリットは、仕事や家庭生活においても、たくさんありますが、以下に、一般的に自己効力感が高いことによるメリットとして言われていることを挙げておきます。

・行動力が高まる

・失敗も前向きに捉えられるようになる

・高いモチベーションを維持しやすくなる

・人間関係が良好になる
 

ここでは、これらのメリットについて、詳しく解説します。

メリット1:行動力が高まる

自己効力感が高い人は「自分ならやれる」という感覚を持っています。そのため、まだ経験がないことや少し難しいことでも、臆せずチャレンジできます。

逆に自己効力感が低いと、「失敗したらどうしよう」「自分には無理かも」という不安が先に立ち、行動に移せないことが多くなるのです。

行動力は経験を通して磨かれるので、自己効力感が高いほど行動が増え、さらに自信が強化されるという好循環が生まれていきます。

小さな成功を積み重ねることで、より一層行動力が高まっていくのです。

メリット2:「失敗」も前向きにとらえられるようになる

自己効力感が高いと、失敗を「終わり」ではなく「成長の途中」と考えられます。
「今回はうまくいかなかったけど、次はこうすれば良くなる」と改善点を探す姿勢が生まれるのです。

これは、自己効力感が「やればできる」という未来への信頼を支えているからです。

逆に自己効力感が低いと、失敗を「自分の能力不足の証拠」と感じ、挑戦自体を避けるようになります。
失敗への前向きな解釈は、行動を止めず、挑戦を継続する力になっていきます。

メリット3:高いモチベーションを維持しやすくなる

自己効力感が高いと、目標までの道のりが長くても、行動の先にある成果をイメージしやすくなり、「自分ならやり遂げられる」と信じられます。この信念は、途中で成果が見えなくても粘り強く取り組む原動力になるでしょう。

また、行動が増えることで小さな達成感を得られ、それがまたモチベーションを支える燃料になります。「やればできる」という感覚が内的な動機づけを強め、短期的な目標から長期的なプロジェクトまで、継続的に努力を続けられるのです。

逆に自己効力感が低いと、少しの困難で「やっぱり無理だ」と気持ちが折れやすくなり、モチベーションの維持ができにくくなりがちです。

このように、高いモチベーションを保つには、自己効力感の存在が欠かせません。

メリット4:人間関係が良好になる

自己効力感が高いと、その自信から自分の考えや意見を適切に表現できるため、コミュニケーションがスムーズになります。

また、相手の反応や状況に過度に振り回されにくく、自分の立場を保ちながらも相手を尊重する余裕が持て、相手との良好な関係性を築くことができます。

この安定した自己感覚は、信頼関係の構築にも有利に働き、さらに、自分の能力を信じている人は、他者にも肯定的な態度を取りやすく、結果的に周囲からの評価も高まりやすくなるのです。

逆に自己効力感が低いと、ネガティブな発想や発言が増え、相手からの信頼も得にくくなり、良好な人間関係を築く障害にもなり得ます。

 

自己効力感を高めていくための5つの要素

自己効力感を高めるにはどうすればいいか

自己効力感が高いと色々といいことがあるのがわかりました。

それでは、自己効力感を高めていくには、どのようなことを意識していればいいでしょうか。

以下に、自己効力感を高めていける要素を挙げています。

 

・遂行行動の達成

・代理的経験

・言語的説得

・情動的喚起

・想像的体験

 

何だかよく分からない言葉ばかりですが、それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

要素1:遂行行動の達成

遂行行動の達成とは「自分でやってみて成功する経験」です。
「達成経験」と呼ばれ、自己効力感を高めるうえで最も効果的とされます。

 

実際に行動し、目標を達成すると、「やればできる」という感覚が強まります。成功は大きなものでなくても構いません。小さな成功体験を積み重ねることで、自信が着実に育ちます。成功は、次の成功を生むのです。
 

逆に、いきなり大きな目標に挑み失敗すると、自己効力感が下がることもあるため、段階的に目標を設定することが大切です。

要素2:代理的経験

代理的経験とは、自分ではまだやったことがなくても、他人がそれを成功させる様子を見ることで「自分にもできそうだ」と思えるようになる効果です。「代理体験」とも言います。

例えば、同じ環境や条件の人が成果を出す姿を見たり、話を聞くことは、自分の可能性を信じるきっかけになります。

陸上界でもこんな話がありました。今から100年ほど前ですが、短距離走で1マイル(1.6km)の世界記録が37年ぶりに破られ(4分10秒)ました。もうこれ以上の記録は出せないだろうと専門家は断言し、1マイル4分を切ることは人間の構造上不可能というのが世界の常識とされていました。

ところが、オックスフォード大学の医学生であったロジャー・バニスターは、トレーニングに科学的手法を持ち込み、3分59秒04と4分の壁を初めて破ったのです。

ところが面白いのはここからです。人類には無理だと言われた4分切りが達成されてから、わずか46日後、ライバルだったジョン・ランディ選手が3分57秒09で走り、バニスターの記録はあっさり破られました。

さらにそれから1年間で、23人もの選手が1マイル4分の壁を破るという結果が出ました。

無理だと信じ込んでいたときには何十年も破られなかった記録が、いったんできるとわかったとたん、できる人が続出したのです。バニスター効果と言われています。

特に自分と似た人の成功事例は効果的です。これは「モデリング」とも呼ばれ、NLPでも重要なスキルとして活用されます。

 

要素3:言語的説得

言語的説得とは、信頼できる人から「あなたならできる」「大丈夫、やれるよ」と励ましや期待の言葉をかけられることで、「自分にもできるかも」という感覚をもつことです。

口先だけでなく、相手の能力や努力を具体的に認めた言葉であればあるほど効果的になります。

 

また、否定的な言葉は逆効果になるため、日常的にポジティブなフィードバックを受け取れる環境を整えることも大切な要素です。
 

NLPコーチのような専門家からのフィードバックも効果的な体験となるでしょう。

※NLPコーチングについては、こちら

 

要素4:情動的喚起

情動的喚起とは、感情的な変化を経験することで、自己効力感に影響を与える状態を指しています。例えば、人は緊張や不安で心拍数が上がると、「失敗するかも」というネガティブな解釈をしがちです。

逆に落ち着いていて心地よい状態だと、「大丈夫、いける」という気持ちになりやすくなります。

このことを理解し、呼吸法や軽い運動、音楽などを使って心身の状態を整えることで、挑戦への意欲や自己効力感が高まります。

感情の状態がパフォーマンスに直結するため、感情マネジメントは非常に重要です。NLPには、自分の感情をコントロールするスキルがいくつか用意されており、NLPを学ぶことで、感情のコントロール能力を身につけることも有効な手段です。

※NLPを学ぶなら、こちら

 

要素5:創造的体験

想像的体験とは、まだ実際にやっていないことでも、頭の中で成功している自分を鮮明にイメージすることで、「できる」という自己効力感が高まることを言います。

スポーツ選手が、トレーニングで、試合に勝っている場面をイメージするのも同じ原理です。

NLPには、フューチャーペーシングというワークがありますが、「脳は現実と非現実の区別がつかない」という特性を利用して、五感(視覚、聴覚、体感覚等)を使って、より具体的に、より詳細に成功イメージを思い描くことで、脳がそれを実際の経験として認識し、あなたの中に自信が生まれます。

この方法は、新しいことに挑戦する前の準備として特に有効です。

 

自己効力感を高めるための7つの方法

自己効力感を高める方法を実践しましょう

それでは、実際に自己効力感を高めるための方法について見ていきましょう。

以下のようなことをやっていくと自己効力感を高めることができます。

・適切な目標を設定する

・小さな成功体験を積み重ねる

・成功者の話を聞いたり観察したりする

・セルフマネジメント能力を高める

・心身ともに健康な状態を保つ

・自分にポジティブな言葉をかけるよう心がける

・コーチングを受ける

1つずつ詳しく見ていきましょう。

方法1:適切な目標を設定する

先に上げた5つの要素の内、「達成経験」を積んでいくやり方です。達成経験が少ない人は、「目標を設定していない」か「設定した目標が適切でない」かのどちらかです。
 

ですので、自己効力感を高めるためには、「達成可能で明確な目標設定」が重要となります。
あまりに大きすぎる目標は挫折感を生みやすく、逆に小さすぎると成長を感じられません。
適切な目標を設定することがポイントとなってきます。
 

最初は低いハードルの目標とし、達成出来たらハードルを少しずつ上げていくのも効果的なやり方です。
たとえば「1カ月で10キロ痩せる」ではなく「まずは1週間で間食を半分に減らす」など、短期間で結果が見えるステップにします。

達成するたびに「自分はできる」という感覚が積み重なり、自信が育ちます。
目標は具体的(いつ、どこで、どのくらい)に設定し、定期的に見直すことも効果的です。

 

方法2:小さな成功体験を積み重ねる

1で最初の「達成経験」を積めたら、「成功が次の成功を生む」を実践していきましょう。大きな挑戦も、小さな成功の連続で達成されます。この「できた!」の積み重ねで自己効力感は、強化されていくのです。

 

たとえば、英語学習なら「毎日1フレーズ暗記する」「週に1回リスニングをやる」など、
運動習慣なら「毎日30分のウォーキングを行う」「週1回近所をゆっくりとジョギングする」など、比較的簡単にクリアできる行動を設定します。

 

重要なのは、小さな成功でも成功を意識的に認め、自分をほめること。
小さな成功は脳にポジティブな記憶を残し、「またやってみよう」という気持ちを生みます

やがて成功体験の数が自信の土台となり、より大きな目標にも取り組めるようになっていくのです。

 

方法3:成功者の話を聞いたり観察したりする

先に上げた5つの要素の内、今度は「代理経験」を積んでいくやり方です。
自分と似た立場の人が成功しているのを知ると、「自分にもできるかもしれない」という感覚が生まれます。

 

これを経験する方法としては、

・成功者の講演を聴く

・ドキュメンタリー動画を観る

・身近な人の挑戦過程を観察する

・(会社であれば)実績を上げている先輩社員の話を聞かせてもらう

などがあります

特に、自分より少し先を行く人の行動や考え方に触れると、現実的な参考になります。

これも、すごいなーと単なる憧れで終わらせず、「自分ならどう行動するか」に置き換えて考え、行動に移すことが大切です。

 

方法4:セルフマネジメント能力を高める

自己効力感は、高まったら常に一定の高い状態をキープできるかというと、そういう訳ではなく、心や体の状態と連動して上下します。何らかの出来事があって、気分が落ち込んだりすると、自己効力感も落ちてしまいます。

つまり、自己効力感は、行動や感情をコントロールできる能力と密接に関係します。そこでキーとなるのがセルフマネジメント能力です。

セルフマネジメントとは、まさに自分を律して適切な行動を取らせる能力ですが、具体的には、時間管理や行動の優先順位づけ、感情のコントロールなどが含まれます。

たとえば「朝の30分を読書に使う」と決めて守るだけでも、「やろうと決めたことを実行できた」という感覚が育ちます。また、ストレスや衝動に流されず、計画通りに行動できる経験は、自分への信頼を強化します。

ただし、人は弱いもの。自分で自分を律することは、なかなかストイックでしんどい場合も出てくるかもしれません。

そういうときには、人に頼ることも必要です。信頼できる上司や同僚などに相談したり、習慣化の専門家であるコーチに軌道修正してもらうなども視野に入れておくといいでしょう。

方法5:心身ともに健康な状態を保つ

これも、4と同じく、自分の体調が悪いと、行動力や集中力が落ち、「自分ならできる」という自己効力感も下がりやすくなります。

十分な睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動は、心と体の安定とエネルギーを維持する基盤です。もしこれらに不安がある人は、すぐにでも改善に努めましょう。

特に運動は、脳内のドーパミンやセロトニンの分泌を促し、前向きな感情を生みます。また、メンタル面のケアとして、趣味やリラックス法を取り入れることも効果的です。

健康が保たれていると、すべてにおいて良い面に働きますが、ここでは特に「行動できる自分」という感覚が自然と強まり、挑戦に前向きになれます。

 

方法6:自分にポジティブな言葉をかけるよう心がける

先に上げた5つの要素の内、「言語的説得」を積んでいく方法の1つです。もちろん、信頼できる上司や師と仰ぐ方から、励ましや期待の言葉をかけられることが、最も「自分にもできるかも」という感覚を持てるのだと思いますが、これはなかなか自分でコントロールすることはできません。

ではどうするか。

実は、自分が自分へ発する言葉も、あなたが思っている以上に行動や感情に影響します。あなたが使っている言葉が、そのまま現実を引き寄せるのです。

少し難しい課題も「どうせ無理」より「まずやってみよう」のほうが脳は行動モードに入りやすくなります。

毎日、鏡の前で「今日もやれる」と言う、失敗しても「これも学び」と言い換えるなど、意識的に前向きな言葉を選びましょう。最初は違和感があっても、繰り返すことであなたの潜在意識に定着します。


NLPには、「失敗はない、あるのはフィードバックだけだ」という言葉があります。仮に、行動した結果、望ましくない成果だったとしても、それは何かを修正する余地があるだけであり、アプローチを改善して再度行動し続けなさいと教えています。

ポジティブな自己対話は、困難に直面したときの「踏ん張る力」=「自己効力感」を着実に高めるでしょう。

 

方法7:コーチングを受ける

実は、コーチングは、自己効力感を育むための強力なサポート手段です。

たとえば、マネジメント職に抜擢されたものの、周りと比べて「自分にはできない」と毎日絶望感を感じ、職場で自信を失っていたAさんは、コーチングでコーチによる「言語的説得」や、コーチと一緒に、自身の目標を細分化し、行動と成果を振り返る習慣をつけました。

コーチによるフィードバックを受けながら、できなかったことではなく、できたことにフォーカスして、心を整えていくことで、徐々に自己効力感を回復しました。Aさんは、それを「絶望からの脱出」と言っていました。

コーチングを受けることで自己効力感が高まる理由は、大きく次のポイントに分けられます。
 

1)小さな成功体験を積みやすくなる

コーチは、無理なく達成できるステップに目標を分解し、行動計画を一緒に作ったりします。これにより「できた」という体験が増え、自己効力感が自然と高まります。

たとえば営業成績に悩んでいたBさんは、1日のアポイント数を小さく設定し、成功体験を重ねていくことで自信を回復しました。

 

2)客観的な視点からのフィードバック

コーチは第三者の立場で、クライアントの強みや成長を的確にフィードバックします。本人が気づいていない長所や改善点が明確になることで「自分にはこんな力がある」と認識でき、行動意欲が高まっていくでしょう。

 

3)思考の整理と感情の安定

不安や迷いが多いと自己効力感は下がります。コーチングでは、対話を通じて思考が整理されるので、感情も落ち着きやすくなっていきます。心が安定すると「やってみよう」という気持ちが自然と湧いてくるでしょう。

 

4)挑戦を後押しする言葉の力

コーチからの具体的かつ前向きな言葉は、言語的説得として作用し、自分の可能性を信じる力を高め、行動につながっていきます。

 

こうした支援により、コーチングは単なる問題解決ではなく、「自分はやれる」「自分はできるかも」という感覚を安定的に育てるプロセスとなっていくのです。

 

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NLPであなたらしさを取り戻しましょう

最後に「自己効力感が低い原因」について考えてみましょう。
自己効力感が低い原因としては様々なことが考えられます。

たとえば、知識不足や経験不足も自己効力感が低い原因になり得るでしょう。

「自分ならできる」と思えるには、一定の知識や経験が必要です。「知らなければできない」ことはたくさんありますし、「やったことがないからできない」と考えるのもごく自然なことです。

この場合は、知識を増やしたり、経験を積むことで自然と「自分にもできる」という気持ちになり、自己効力感も高まっていくでしょう。
 

また、幼少期の環境も自己効力感に影響を及ぼします。
0歳から7歳までを「刷り込み期」と言いますが、この時期に、親や兄弟姉妹、友だちや先生などから「何をやってもうまくできない」「どうしてできないの?」「だめなやつだ」などと言われて育つと、自信を喪失して、自己効力感の低い人になってしまうことがあり得ます。

過去のネガティブな体験によるトラウマも同様です。大人になってからでも、失敗を馬鹿にされたり、何かにチャレンジしようとしたら、こぞって周囲に反対されたりした経験は、自己効力感の低下を招くと考えられます。

このようなケースは、知らず知らずの内にあなたの無意識領域に「自分はできない人間だ」みたいな思い込みが刷り込まれているため、そこを何とかしない限り、なかなか自己効力感を高めることが難しいと思われます。
 

人の無意識領域にアクセスし、そういうネガティブな思い込みを、あなたに力を与える新しい思い込みに書き換え、あなたが自信を取り戻すことができるアプローチが、NLPコーチングなら可能です。


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まとめ:自己効力感を高めて、日々自信を持って過ごそう!

 はい、ここまで、自己効力感とは何か? 自己効力感が高いことによるメリット、自己効力感を高めていくにはどうしたらいいかなどについて解説してきました。

ここに挙げたようなことをやっていただければ、着実にあなたの自己効力感は高まっていき、「自分ならできる」という気持ちが少しずつ大きくなっていくでしょう。

ただし、様々な努力を1人でやり続けるのは、なかなか苦しいものです。時間もかかります。そして、コーチングは、あなたの成功を加速させるための1つの有効な手段です。

より早く、より確実にあなたが理想の自分に近づいていくために、NLPコーチングを選択肢の1つに入れてください。あなたが自分の感情をコントロールし、自分に自信を持って堂々と行動していく、そんな姿をイメージしてください。

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